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【労働者向け】雇用契約書がない場合に確認すべきこととは

就職をする際に、自分がどのような労働条件で働くことになるのかは非常に重要です。

通常、条件については雇用契約書に記載されているのですが、雇用契約書がない場合もあります。

本記事では、雇用契約書がない場合に確認すべきことについて解説します。

雇用契約書がないのは違法になるの?

結論からお伝えすると、雇用契約書がないこと自体は、直ちに違法とはなりません。

日本の法律では、雇用契約は口頭だけでも成立すると定められているからです。

ただし、雇用契約書と混同されがちな労働条件通知書については、企業側が必ず発行しなければならない書面です。

労働基準法によって、企業は労働者を雇い入れる際、賃金や労働時間など、主要な労働条件を必ず書面で明示することが義務づけられています。

したがって、雇用契約書はなくても違法ではないものの、労働条件通知書がない場合は、労働基準法違反となります。

雇用契約書がない場合、この労働条件通知書が労働条件を証明する最も重要な書類となるため、発行を受けているかどうかが重要になります。

労働契約書がない場合のリスク

雇用契約書がない場合、労働者はいくつかの大きなリスクに直面する可能性があります。

最も大きなリスクの1つは、契約形態が雇用ではなく業務委託契約になっている可能性があるということです。

企業は、労働基準法や社会保険料の負担を避けるために、実際は従業員として働かせているにもかかわらず、形式上は個人事業主としての業務委託契約を結んでいると主張することがあります。

雇用契約書がなければ、自分が労働基準法で守られる労働者なのか、それとも自己責任で業務を行う個人事業主なのかの区別があいまいになりやすいです。

また、給与や残業代、休日や退職に関する重要な取り決めについて、後から言った・言わないの水掛け論になるリスクが高まります。

特に残業代の計算根拠や、退職金規程の有無、業務内容の変更範囲など、細かい部分で証拠がないために不利になることが考えられます。

さらに、社会保険や雇用保険の加入状況についても不安が生じます。

書面で確認できなければ、万が一病気や失業をした際に、必要な保障を受けられない事態に発展する可能性もあります。

労働条件通知書が無い場合の対処法

雇用契約書だけでなく、労働条件通知書もない場合、次のような対処法が考えられます。

労働基準監督署に相談する

労働条件通知書は、法律で発行が義務づけられている書面です。

これが交付されていない場合、企業が労働基準法に違反していることになります。

労働基準監督署は、この法律違反を取り締まり、企業に対して指導や是正勧告を行う公的機関です。

匿名での相談も可能であり、ここで相談することで、監督署から企業へ連絡が行き、労働条件通知書の交付を促してもらえることが期待できます。

弁護士に相談する

労働条件通知書が無い場合、企業とのあいだで争いが起きそうなときには弁護士に相談することが考えられます。

弁護士は、雇用契約の有無や、労働条件通知書がない場合の労働者としての権利について、法的な観点から的確なアドバイスを提供してくれます。

特に、契約形態が業務委託契約ではないかという疑いがある場合など、複雑な法的判断が必要なケースでは、専門家である弁護士のサポートが極めて重要になります。

まとめ

今回は、雇用契約書が無い場合の対処法などについて確認していきました。

雇用契約や労働条件は、働くにあたって非常に重要な書面です。

雇用してもらったのに、労働条件が提示されない、面接時に聞いていた労働条件とは異なるなど困ったときには弁護士に相談することを検討してください。

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石川 一彦いしかわ かずひこ / 埼玉弁護士会

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昭和38年5月6日生まれ。神奈川県横浜市出身。
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2019年に資格を取得する。 目指しているのは「生涯現役」。
常に自己研鑽を怠ることなく、日々の業務に邁進している。

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